【他人に対する憎しみを手放した時、ふわっと体がほどけた】

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私ごとなのですが、20年来ずっと憎んでいた人を、つい最近ゆるすことができました。

そうしたら、驚いたことに、身体中の余分なカがほろほろと外れて、その代わり、お座布団を何枚も重ねた上に座っているような(笑点っぽい)懐かしい心地よさが戻ってきました。ずっと、変なところに、ガチガチに力が入っていたみたいです。

憎んでいたのは、こどもの養育費を、ほとんど払うことなく踏み倒した昔の旦那さんでした。爪に灯をともすようなツライ生活をしていたわけでもないし、その人柄を嫌っていたわけでもないのに、どうしても許すことができませんでした。かわいい我が子のことなんだから、自分がサポートしてあげられるんなら、嬉しい限り。なんで、いつまでもこんなにモヤモヤ、イライラしているんだろうと、そう考える度にいや〜な気持ちになっていました。今まで、何度許そうとしたことか。でも、頭で考えると、悔しさや、苦しさ、怒りが全身にあふれ出して、どうしてもゆるすことができませんでした。
 

編集術の講座に参加した時に、鈴木七冲さんが、フェイスブックのわたしの文章を読んでくださって、今の池さんに必要な本だと思って、というメッセージを添えて、「鏡の法則」という本をくださいました。その本には、人をゆるすためのワークのステップが丁寧に書かれていました。実際その通りにやってみて、ずっと憎み続けていた人をゆるすという体験をすることができました。
 
そのワークでは、これまで感じていた不快な感情のひとつひとつを、文章にして、便箋に綴っていくところから始めました。どんなに醜い感情も、避けることなく言葉に変換していきました。途中、見たくないものを言葉にするのが苦しくて、腹が立って、思わず文字が殴り書きになったり、漢字が書けなくてぐちゃぐちゃの字になったり、いろいろ葛藤がありましたが、途中で止めたい気持ちをぐっと抑えて書き続けました。次第に、言葉で気持ちが整理されてくると、心が穏やかになってきて、自分の中の黒っぽいモヤモヤが、どんどん小さくなっていくのを感じました。
 
このワークを通してわかったことは、自分の恨みの元になっていた感情は、すごくシンプルだったということ。大きくは2つの感情に支配されていました。
 
「わたしひとりが、お金を払って損をしているようで悔しい」
「相手はお金を払うことからいつも逃げていてズルイ、男のくせに卑怯者だ」
そして、もうひとつの感情は、
「こどもを出産したとき、心から一緒に喜んでもらえなくて、とても寂しかった」
「妊娠中不安なときに、一緒にいてもらえなくて、怖くて寂しかった」
 
損をしているとかズルイという感覚は、自分の将来に対する「漠然とした金銭的な不安」が原因だということに気がつきました。いわゆる、母子家庭は貧しくて生活が苦しくて、こどもを修学旅行にいかせるのも大変で、みたいな、社会のネガティブな固定概念を信じ込んで、勝手に作り上げた妄想世界の中の不安。そんな漠然とした不安が、わたしの中に憎しみの感情を産んで、知らず知らずのうちに、どんどん成長させていたんです。
 
そして、寂しさ。当時私は、相手への思いや寂しさ、して欲しいことをストレートに表現して伝えることができませんでした。寂しさが蓄積されると、それは怒りという武器に変わります、特に女子はね。それをブンブン振り回して相手を非難してしまう、本当は、そうしたいわけではないのに。そのうち、自分は、もともと何を伝えたかったのかさえすっかりわからなくなって、ただ怒っていました。笑
 
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そのワークの後半では、憎んでいる相手に電話をして、感謝と謝罪を伝えるというところがありました。いきなり憎んでいる人に電話するなんて、ほんとうに?と思うかもしれないけれど、もうこの辺りのステップにきたころには、すっかり自分の気持ちを理解して、調整することができていて、ただ、今自分が感じている感謝と謝罪を伝える、そこに集中したいと思いました。電話をすることに躊躇はありませんでした。
 
実際には、こんなことを伝えました。
もうすっかり大きくなちゃったけど、ふたりのこどもを持つことができたことについて「ありがとう」を、そして、自分の寂しい気持ちをうまく伝えられずに、いつも怒ってしまっていたことについて「ごめんなさい」を言いました。
 
「何を今さら・・・」くらいのことを言われるかなと思ったら、「なんとも思っていないよ、ふたりとも未熟だったってことだよな」という答えでした。突然電話してきてなんなんだ、と思っていないはずはないんですが、よくまあ受け入れてくれたもんだ〜(笑)
 
わたしの憎しみの正体は、将来のお金に対する不安でした。そのお金の不安が今ゼロになったわけではないけれど、少なくとも、養育費をもらっていて数百万が手元に残ったところで、やっぱり安心できたわけではないと思うのです。 
 
養育費を要求するべきでない、といっているのではありません。そこは、きっちり対処すべきだと思います。ただ、わたしのように、そこをとっかかりにして、だれかをを憎んでしまったりしていたらとっても残念なこと。もしも、あなたが憎んでいる人がいたとしたら、その時は、自分自身のために、その人への憎しみがどこから生まれているのかを探ってみてください。その憎しみは、恨みなんかではなく、自分の恐れだったり、不安だったり、まったく違う感情が引き金になっているのかもしれません。憎しみを手放したとき、めちゃめちゃ体が軽くなりますよ。もう、そんなものを隠し持たなくていいんだよって言われた気がしました。
 
 

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